鹿児島 H様邸の紹介

鹿児島 H邸の紹介

主婦ライター kaoriのお宅訪問
3世代のこだわりがいっぱいー生活スタイルによって変えていく自由自在な家

―インタビュー内容―

Q. いつ完成したのはいつですか?

(娘さんの旦那様)今年(平成27年)の3月に引き渡しでした。住み始めて3か月くらいです。

Q. 家を建てるまでの経緯を教えてもらっていいですか?

(娘さんの旦那様)2年前ですかね。

(株式会社栞・田畑さん)もともとは、娘さんの亡くなられたお父様と知り合いで、亡くなられる前に、家を建てたいという話をよく聞いていたんです。今回は、区画整理での建て替えだったので段階がいろいろあって、なかなか土地が決まらず時間はかかりました。土地が決まったのが去年の8月くらいだったかな。建築プランも悩みに悩んで何度も作り直したりして。

Q. では、家を建てるなら、最初から田畑さんにお願いしようということだったんですね。

(娘さんの旦那様)お義父さんが亡くなって、ご縁のあった田畑さんにお願いしたという形ですね。

(株式会社栞・田畑さん)良い家を作りたいっていうのがお父さんの遺言でもあったし、娘さんも結婚されるということで旦那さんともじっくり話して、娘さんのおばあちゃん、お母さん、娘さん夫婦の三世代みんなで暮らす家を作ろうということで「よし、やろう!!」ってなりました。

Q. 二世帯住宅はよくありますけど、三世代が暮らす家はなかなかないですし、それぞれのこだわりがあって大変だったんじゃないですか?

(娘さんの旦那様)それぞれが落ち着ける場所はないといけないし、プライバシーも守りたいというのが、最初に田畑さんにお願いしたところです。それから、いろいろ提案していただいて最終的に満足できる形に落ち着きました。最初は、2階にも台所を作ることを検討したんですけど、将来を考えると、無駄な部分が出てきたりするので結局やめて。いろいろ細かいことや先のことまで考えながら相談に乗ってくださいました。 ばあちゃんが足が悪いので、出来るだけ段差が無いように、1階で用事が済むようにっていうのは考えましたね。

(株式会社栞・田畑さん)ここの家の前が公園になるっていうことで、目の前の道路が将来メイン道路になるので、場所的にはすごくいい場所なんですけど、その反面、外からの視線がどうしても気になるので、視線を遮る工夫はしています。
女性三世代なので、台所というのはコミュニケーションの場だと思っていて、その時間を共有することで、いつまでも仲良く暮らせたらなというのがあって、台所にはちょっとこだわりがあって、アイランドキッチンで、リビングを見渡せるんです。

(娘さん)アイランドキッチンはすごく使いやすいですよ。

(娘さんの旦那さん)ばぁちゃんが一番使ってるんじゃない(笑)

※こだわりのアイランドキッチン

(おばあちゃん)最高に使いやすいです。何も言うことないです(笑)80歳になってこんな良い家に住まわせてもらって、孫と嫁さんと一緒に。本当にしあわせなんです。
私はウッドデッキがお気に入りなんです。窓を開けていても外からは見えないし。車の音も全然しないし静かですよ。

Q. 今日は雨が降っていますけど、雨の音もしないですね。

(株式会社栞・田畑さん)株式会社栞で家を建てた人はみなさん、静かだ、あったかいっておっしゃってくれるんですよ。

(お母様)静かだし、あったかいし、涼しいですよ。暮らして実感しています。以前住んでいた家とは密閉性も全然違いますよ。

Q,梅雨時期で湿度も高いですけど、ジメジメしたりもしないですね。

(皆さん)ないですね。

(株式会社栞・田畑さん)年間を通して24度、湿度は60%くらいを保てたらと思って作っているので。この家は、断熱材にセルロースを使って、一部を塗り壁にしたり、換気システムも整えているので家の環境も理想的ですよね。

Q. 1階のリビングとキッチンは共有部分で、2階は娘さん夫婦の部屋になるんですね。

(娘さんの旦那様)そうですね。1階はおばあちゃんとお義母さんの部屋と、リビング部分ですね。お風呂とトイレは2階にも作りました。

Q. お父様は完成した家はご覧になられていないんですか?

(娘さんの旦那様)僕たちが結婚する前に亡くなったので、見ていないですね。見てもらいたかったですね。

Q. そうですよね。家を建てようってなったとき、初めてのことに不安はありませんでしたか?

(娘さんの旦那様)不安だらけでしたね(笑)でも田畑さんが金銭面にしても、どういう形にすればいいかとか、今までの経験を話してくださって、将来のこととかも、予後予測が出来たのですごく参考になりました。最初は何をどう考えていいか分からないですし。ただウッドデッキが欲しいとか、プライベートな空間が欲しいとか漠然としたものはありましたけど、どういう形になるかっていうのは、田畑さんの提案がなかったら分からなかったですね。

Q. 最初は漠然とした要望を伝えたんですね?

(娘さんの旦那様)そうですね。それから一度提案してもらって、そこから、あ~でもないこ~でもないって話をして、決まりかけたところに、またガラッと変更したり(笑)

(株式会社栞・田畑さん)コストとか考えるとどしたらいいんだろうと思いながら、プランを作っては相談して、週1ぐらい会っていました。

(娘さんの旦那様)途中で分からなくなったり、その時はすごく大変だったんですけどね(笑)

(株式会社栞・田畑さん)区画整理なので市の予定があって、いつまでに引っ越しして、いつまでに、建物を解体して土地を引渡してくださいとか、期限があるので、最初は余裕があったんですけど、だんだん時間が迫ってきたりして、ほんとうにいろいろあったね(笑)

Q. 田畑さんが提案するプランを見ていくと、もっとこうしたいっていう要望はでてくるものですか?

(娘さんの旦那様)将来、子供が出来るかもしれないし、出来ないかもしれないというところを考えた時、どんな間取りにすればいいかっていうのを田畑さんに提案してもらったんですけど。

(株式会社栞・田畑さん)2人が結婚したばかりだったので、2階は夫婦のプライベートな部屋で作ろうって決めていたので、今のうちから、子供部屋とかは必要ないよねということで、2階は仕切りのないオープンスペースになっているんです。将来的には、分離する計画は立てといて、今はあえて壁を作らず広い部屋をアレンジして空間を楽しむ。でも、将来子供が増えても対応できるように、子供部屋を作れるスペースは確保しています。最初から予測して部屋を作り上げるじゃなくて進化していく部分もあればって思ったんです。

Q. 仕切りのないオープンな部屋を提案してもらったときはいかがでしたか?

(娘さんの旦那様)今は2人だし、間仕切りしなくてよかったなって思います。広いスペースでのびのび気持ちよく生活できるので、気に入っています。

(娘さん)すごく広くて仕切りもないので掃除もしやすいので、いいですよ。

※オープンスペースの2階※

※オープンスペースの2階※

(株式会社栞・田畑さん)リビングには、もし子供が生まれたらちょっとした勉強机を置けるようなスペースを考えて作って、みんなで子供の勉強などを見られるような空間は確保しているんですよ。あえて2階は本当に個室が必要になった段階で作ればいいのかなと思っています。シミュレーションはけっこうしました。生活スタイルに合わせて変更できる部分が既存の住宅とは違うところですね。

Q. なるほど。それぞれがお気に入りの場所はありますか?

(娘さん)私はクローゼットにこだわりがあって、すごく広く作っていただいたので満足です。

(おばあちゃん)私の兄弟が家に遊びにきて、こんな良い家に住めて幸せだねって言ってくれるんです。全部気に入っています。

(お母さん)私はあんまり料理しないんですけど(笑)キッチンから見たリビングのスペースが好き。昔は台所って、みんなに背を向けて、一人で黙々と家事をするっていう感じだったじゃないですか、だから、田畑さんに頼んで、キッチンはオープンな感じにしたかったんです。願いが叶いましたね。料理もがんばらなきゃいけないですね(笑)みんなそれぞれ希望が叶って良かったです。

※浮造り…木目を際立たせ見た目も美しく、足触りも気持ちが良い※

※浮造り…木目を際立たせ見た目も
美しく、足触りも気持ちが良い※

(おばあちゃん)天国からみんなも喜んで見てくれているでしょう。

(株式会社栞・田畑さん)この家はシンプルだけど、綺麗で、他がシンプルだからこそ床は浮造りで木目を生かして、空間にすごくマッチしていると思います。

Q. リビングの吹き抜け部分の窓もあることですごく明るいですよね。

※リビングの吹き抜けには大きな窓※

※リビングの吹き抜けには大きな窓※

(株式会社栞・田畑さん)空が見えた気持ちいいでしょう。

(おばあちゃん)朝日が入り込んで、朝早く起きても電気もつけなくても平気だよ。電線が1本見えるんだけど、そこに小鳥がとまっていたり。いいですよ。

※キッチンから見るリビング※

※キッチンから見るリビング※

(株式会社栞・田畑さん)ここは東南の角地ですから、一番条件が良くて朝日が昇っていって光が差し込んですごくいいんですよ。東からの朝日を感じながら食事をするっていうのが理想的だなって思ってるんで。そしてなんと言っても、やっぱり空が見たかったんですよね。景色がある家っていいでしょ。せっかく吹き抜けの空間があるから。一見無駄なようだけど、あるとないでは全然違う。リビングに入った瞬間、吹き抜けの方に目がいくから広く見えるし、キッチンからみる景色はお母さんが言ったようにすごく綺麗だと思う。他にごちゃごちゃ飾らずにシンプルにすることを意識しました。家具やソファーはHさんご夫妻が選んだんだけど、すごく合ってる。モデルルームみたいでしょ。

Q. インテリアを選ぶのは好きなんですか?

(娘さん)ほとんど主人が選びました(笑)

(株式会社栞・田畑さん)ご主人けっこうこだわり派なんです(笑)

(娘さんの旦那様)初めは図面だけだったので、家具がどんな感じが合うか想像するのは難しかったんですけど、合いましたね(笑)田畑さんと考えているコンセプトが一緒だったので良かったです。

(株式会社栞・田畑さん)どんな家でも、実際、自分が住んで気持ちがいいかどうかっていうのは常に考えています。作るなら気持ちがいい家がいいじゃないですか。シミュレーションしか出来ないけど、こういった感じはどうかって提案は出来るから。気に入ってもらえたら幸いで、ダメだったらもう一度考え直せばいいわけだから、一生懸命やるに限りますよね。

Q、親身になって考えてくれる人がいたら、安心して家づくりができますよね。

(娘さんの旦那様)そうですね。僕の職場の人も家に遊びに来て、いいねって言ってくれたり。周りに家を作りたいって悩んでる人もいるんですけど、お金のこととか心配している人が多くて。栞の家づくりは原価公開なので、細かいところまで分かって、納得できたしよかったなと思います。
最初は何も分からない状態なので、黙っていれば、知らないままでそうなんだって思うし、でも田畑さんのように、教えて頂けたら、こんな仕組みなんだってすごくわかるのでありがたかったですね。

※株式会社栞・田畑さん※

(株式会社栞・田畑さん)どこにお金をかけたいとか、それぞれの価値観は違うので、すべての金額が分かっていれば、ここのコストを抑えてこっちにまわそうとかが出来るし、家主さんときちんと話が出来るじゃないですか。限られた予算の中で、どこにお金をかけるかは家主さんが選択するものですし、我々は、家主さんがやりたいことを生み出してあげるものだと思います。私自身も嘘をつかなくていいですし、家主さんにとってもいいものだと思います。どちらも幸せになれるものかもしれません。家主さんと長い付き合いをしていきたいですし、もしお子様が生まれて個室が必要になったら、ぜひまた携わりたいですしね。事務所の名前の「栞」って、本のしおりのように邪魔にならずに、住宅っていう本の中で、所々で必要とされたらいいなって意味が込められているんですけど、Hさんの家の「栞」になりたいですね。

Q、なんだか素敵ですね。これから家づくりする人へのアドバイスが何かあれば教えてください。

(娘さんの旦那様)いろんなハウスメーカーや工務店さんがあるのでモデルハウスを実際見て、その時、営業マンからいろんな説明があるんですけど、それが全部じゃないなくて、それぞれいいところがあるので、いいところを吸収して、自分なりのどんな家を建てたいというイメージを作っていくことが大切ですね。知り合いから相談されたら自信をもって、ここで建てたんだって勧められる家づくりが出来たらいいと思います。

Q、今の家に満足ですか?

(皆さん)満足です。

【今回の格言】

これからの生活スタイルを何度もシミュレーション 必要に応じて進化する楽しみをー

【主婦ライターkaoriのつぶやき】

3世代で暮らすHさん一家。インタビューにも皆さん揃って答えてくださり、仲の良さが取材していた短い時間でも伝わってきました。亡くなられたお父様と株式会社栞の田畑さんが元々知り合いという縁で建てられた今回のお宅。お父様の遺言でもあった「家」は、絆が生んだ幸せの形なのかもしれません。残念ながらお父様は完成した家を見ることは出来なかったそうですが、きっと笑顔で見守ってくださっているんだろうなと思います。おばあちゃんが何度も口にしていた「こんな家に住めて本当に幸せ。何も言うことはない」という言葉。その言葉がすべてを表しているのかもしれません。お邪魔した私までなんだか幸せをおすそ分けしてもらったような気持ちになりましたから。

家にはそれぞれのストーリーがあります。その本の「栞」となるために、建築士がいて、大工さんがいて、様々なスタッフがいるんですね。そこに、多くの人の絆が生まれて、その家を何十年も何百年も見守っていくんだなと家がもたらす出会いについて考える一日になりました。

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